当初は母屋の横に2階建ての小さな離れを建てることも検討したのですが、既存部分の空間を最大限利用することと、必要最小限の増築 （※建築確認申請の必要の無い10㎡未満） で解決することになりました。既存にある空間を利用しつつ、暮らしやすい間取り・動線にすることを第一に考えました。
外観はほとんど変わっていませんが、内部は間取りを住宅設備機器の設置箇所と共に大幅に変更しました。
またそれに伴い、耐震補強 （制震装置 も設置） と断熱性能も上げることとしました。
【着工前写真】
■廊下
床は光沢のある松系集成フローリング貼、壁は和風ジュラク壁、天井は木目の化粧PBでした。
全体的に少し暗い印象を受ける空間でした。
■玄関廻り
天井は木目の格天井 （ごうてんじょう） で、民芸調の下駄箱と飾り棚のある和風の玄関でした。
■和室 （10帖）
天井には幅広の杉板が貼ってあり、10畳ある和室 （仏間） 兼 客間です。
外壁にあまり手を掛けず、どの柱を残し空間を構築するか考えました。
仏壇置場もスッキリ納めることも考慮に入れて…。
■広縁
1間ある広縁です。 広縁があると、その内側にある和室は少し暗くなりがちです。 これは欄間があることも影響しています。
■和室～廊下
廊下から和室へは4本引きの戸襖を開けて繋がっています。 この上部にある千本格子の欄間は改修に伴いどこかに活かそうと考えました。 また、既存の照明も出来る限り再利用を心掛けました。 （和風も似合う空間としたかった。）
【完成写真】
■玄関廻り
床はチーク貼、壁はクロス貼りとし、壁面収納等全て作り替え、天井は既存のままとしました。
また、巾木や見切り材等も着色塗装を施しまた。入った瞬間にレトロな感じがする玄関となりました。
■LDK-1
床は渋めのアジアンブラック貼、天井はクロス貼、壁は漆喰で、既存欄間を再利用しました。 また、1部を畳敷きとしました。
また、仏壇前には半畳の畳を敷いて浮いてしまいがちな仏間をさりげなく空間に取り込みました。
■LDK-2
既存の欄間を取り除き天井をフラットに仕上げることで明るい空間となりました。
■LDK-2
リビング・ダイニングとキッチンは対面で一体的に繋がります。
■キッチン-1
キッチンもリビングに合わせてレトロな色合いのモノを選定されました。 また、RO浄水器 も設置しました。
■キッチン-2
キッチンより主寝室へと続く小窓、その先には外部窓があり視線が通ります。 このことで、建物中央部にある暗くなりがちなキッチンスペースが明るくなりました。
建物の構成上、キッチンが建物中央部に位置するので少しでも明るくなる様に施工中も細心の注意を払いました。 この小窓は工事中に設計変更して設置しました。
キッチンと寝室へはこのレトロガラスで視線的に繋がります。 猫がちょっと立ち止まるスペースです （笑）
■主寝室-1
もともと縁側だった所を増築して寝室を設置しました。 勾配天井とすることで開放的な空間となりました。 （いかにも増築しましたという感じは全くありません。）
■主寝室-2
あかり
■軽防音仕様の音楽室
壁に防音材を入れ、扉は防音仕様としました。 下の空間を有効利用出来る様に、音楽室の上部には収納棚を設置しました。
■中廊下
アンティーク建具と防音建具、欄間はチェッカーガラスを設置しました。
もともと比較的くらい暗い中廊下でしたが、欄間や建具のスリットガラスを使用することにより明るい空間とすることが出来ました。
■CDラック
壁を有効利用してCDラックを設置しました。
■トイレ
通販でお気に入りのアンティーク建具を設置し、レトロな雰囲気に仕上げました。
■祖母室より通じるスペース
祖母室よりトイレ、洗面へとダイレクトに繋がる様になりました。 そして、北側に隣接する部屋へと続きます。
祖母室横に省スペースの洗面化粧台と押入トイレルーム新商品の押入トイレルームを採用し、いつでもきれいに掃除が出来る様になりました。
■猫用入口 ペットくぐ～る
いくつかの建具に猫用のペットクグールを設置しました。
■アンティーク建具のノブ
あき
※ 工事中の詳細は コチラ
■建物概要 （内部の全面改修）
★耐震補強工事 （木造躯体のみ）
★制震装置取付工事 コラボパワー
★断熱性能UP工事 既存窓ガラスは真空ガラス スペーシア
★内観一部は大正時代風にイメージチェンジ
★間取りの変更
★水廻りの変更
★音楽室の設置 （軽防音）
【建築地】静岡県浜松市浜北区小松地内
【敷地面積】－
【主要用途】一戸建ての住宅
【構造、規模】木造在来軸組工法・1階建
【1階床面積】－
【2階床面積】－
【延床面積】－
【工事期間】2013.9～2014.1
【建築形態】分離発注方式
【お仕事のきっかけ】HPをご覧になって
【建築工事価格帯】 1,000～1,500万円
